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感染症中国・武漢、患者回復で仮設病院1棟を閉鎖 湖北省、新たな感染者急減200人下回る
新型コロナウイルスの発生源とされる中国湖北省で新たな感染者が大幅に減少し、3月1日は1月以降初めて200人を下回った。写真は2月29日、北京で撮影(2020年 ロイター)
中国中央テレビ局(CCTV)によると、新型コロナウイルスの発生源とされる中国湖北省武漢市は、16棟ある仮設病院のうち最初に建設した1棟を閉鎖した。最後の患者が回復し、退院したためという。
同省内での新たな感染者は大幅に減少し、1月以降初めて200人を下回った。
2月28日時点で、武漢市には臨時で新型ウイルス対応の病床が1万3000床設けられ、1万2000人が治療を受けていた。全体では、武漢市の病床数は5000床から2万3000床に増加していた。
中国国家衛生健康委員会の2日の発表によると、1日に確認された湖北省の新たな感染者は196人と、前日の570人から大きく減少し、1月24日以来の少なさとなった。
武漢市の新たな感染者が193人と、1月26日以降で最少となったことが寄与した。
中国本土全体の新たな感染者は202人で、こちらも1月22日以来の少なさとなった。
湖北省を除いた本土の新たな感染者は6人にとどまった。
ただ、習近平国家主席は1日、新型ウイルスの感染状況については長期的な視点で見なければならないと警告している。
中国本土の感染者は1日時点で累計8万0026人、死者は前日から42人増えて計2912人となった。
新たな死者は42人全員が湖北省で確認され、うち32人は武漢市の患者だった。
*内容を追加します。
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