コービーが生前に語った人生の喜び、ビジネスへのこだわり、そして家族への愛
Life and Business According to Kobe
怖いと思う自分を受け入れる
試合で大けがをして、これで終わりだなと思ったことがある。復帰はもう無理で、キャリアはここまでかもしれないと。次に思ったのは、残りの人生で何をすればいいんだということ。怖かったよ。
それでも、人生の前半で学んだのは恐怖と闘うことではなくて、恐怖を受け入れることだったのを思い出した。状況にビビって「怖いものなんかない」と強がるより、「これはヤバいぞ」と認めるほうがいい。それでいいんだ。恐怖感をまず受け入れるのさ。それから、怖いけれどもどうすればいいのだろう、と考えてみることだ。
娘たちへの思い
(娘4人の下の2人である)ビアンカとカプリが生まれたときは純粋に幸せな気持ちで、達成感に満ちていた。同時に上の2人が少しずつ年頃になっていくので、ちょっぴり悲しくなってしまった。
子供が成長していくのは当たり前のこと。でもビアンカが6歳でカプリが4歳になったら、ナタリアはもう20歳でジアナも17歳になるんだと考えてしまう。そうすると、あ~あという感じになる。
覚悟しないといけないな。時は容赦なく流れるものだ。手元に一時停止ボタンがあったら、少しでもいいから時間を止めたいよ。
<本誌2020年2月25日号掲載>
2020年2月25日号(2月18日発売)は「上級国民論」特集。ズルする奴らが罪を免れている――。ネットを越え渦巻く人々の怒り。「上級国民」の正体とは? 「特権階級」は本当にいるのか?