サビかな......えっ? インドの集合住宅で蛇口からお酒が出始めた
ビール、ブランデー、ラムのカクテルが台所の蛇口から ISH News-YouTube
<インドのケララ州では、一般家庭で蛇口をひねるとビールなどの酒類が出る状態になってしまったという出来事が発生した>
ビール、ブランデー、ラムのカクテルが台所の蛇口から
日本では、蛇口をひねるとみかんジュースやうどん出汁など名産品が出る観光名所があるが、インドのケララ州では、一般家庭で蛇口をひねるとビールなどの酒類が出る状態になってしまったという出来事が発生した。
一般家庭の蛇口から酒類が出たのは、ケララ州中央部に位置する町トリチュールの一角にある、18世帯が暮らす集合住宅だ。住人の1人であるマリイェッカルさんはある日の朝、台所の蛇口をひねったところ、アルコールのにおいがする茶色っぽい液体が出てきたのに気づいた。後にこの液体は、ビール、ブランデー、ラムが混ざったものだったことが分かった。
地元紙マノラマの英語版によると、住人らが互いに確認したところ、この集合住宅の全戸で、アルコール臭のする液体が蛇口から出てくることが判明した。そこで地元自治体に問い合わせて調査したところ、謎の液体の出どころは、集合住宅の近くにあるバーだった。
実は2014年、約6000リットルのアルコール飲料がこのバーで押収された。インドのケララ州では、5つ星ホテルのバーを除き酒類の提供を禁止する法律が2014年に施行されたのだが、このバーでは、酒類を違法に保管していたのだ。なおこの法律は2017年まで続いたが、現在は撤廃されている。
6000ℓの酒類、さぁどう処分しようかと考えあぐね......
押収したアルコール飲料の処分をめぐる裁判が先ごろ終了し、これらを廃棄する許可が裁判所から下りたという。自治体の担当者らが処分することにしたのだが、6000リットルもの大量のアルコール飲料をどう廃棄しようかと考えあぐねた。そこで、「押収された酒類は、押収されたバーがある土地で廃棄するべきだ」ということになったらしい。
バーの敷地内に、巨大な穴が掘られた。押収されたアルコール飲料のボトルは1本1本開栓され、この穴に注がれた。そのためかなりの時間を要し、午後2時に始められた作業は夜8時までかかったという。
ところが、この穴のすぐそばに、問題の集合住宅が利用している井戸があった。穴に廃棄されたアルコールは井戸の中へと染み出てしまい、井戸水と混ざってしまったようだ。