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ギリシャ少子化対策に「赤ちゃんボーナス」、難民阻止にはエーゲ海の「浮かぶ壁」......手段を選ばないのがギリシャ流?
難民の多いレスボス島周辺に「壁」を設置する計画も ELIAS MARCOU-REUTERS
<人口急減が予想されるギリシャだが、移民・難民の受け入れで人口を増やす気はないようだ>
出生率が低迷し、人口の急激な減少が予想されるギリシャが、大胆な少子化対策に乗り出した。昨年7月に発足した中道右派政権は今年から、子供の生まれた家族に2000ユーロのお祝い金を支給する「赤ちゃんボーナス」制度を立ち上げた。年間1億8000万ユーロの予算を投入して人口減少を食い止め、経済を活性化するのが狙いだという。
もっとも、ギリシャ政府には移民・難民の受け入れによって人口を増やす気はないようだ。2019年にギリシャに入国した難民や亡命希望者は、前年の倍近い5万9726人。国防省は1月末、トルコからの海路での難民流入を阻止するために、エーゲ海に「浮かぶ壁」を建設する構想を発表した。欧州を目指す難民や不法移民の玄関口となってきたレスボス島周辺に、全長2.7キロのネット状の柵を張り巡らせる計画で、海面の50センチほど上まで突き出した柵には、夜間にも目立つようライトが設置される。手段を選ばないのがギリシャ流らしい。
<本誌2020年2月18日号掲載>
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