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ブレグジットで「EUの中心地」となった小さな村で感じるEUの意義

2020年2月7日(金)15時00分
モーゲンスタン陽子

ヴェステルングルント長のブリギッテ・ハイムによると、この名誉あるタイトルのおかげで年間1万人の観光客が訪れるそうだ。ゲストブックには中国やモンゴルなども含めた93カ国からの訪問者がサインを残している。

だが、今回中心地がガートハイムに移ることに悲しみはないという。それは「限られた期間の贈り物」だとわかっていたからだ。EUは常に変動する。だが、これまでは国が加わるために移動してきた中心地が、国が離れることによって変わることに悲しみを隠せないようだ。「私たちはブレグジットにショックを受け、悲しんでいる」と、ハイムは言う。

「この地域が受けた空襲を覚えている」

地域の81歳の老人も、なぜEUを去りたい者がいるのか理解できないと言う。「戦争が終わった時、私は9歳だった。でも、この地域が受けた空襲を覚えている。70年続いた平和をありがたく思うし、そしてその平和を確かなものにする最善の道がEUだった」

現在、ソーセージスタンドの設置やハイキングルートの整備など、観光対策を進めるガートハイムのゲッツも「次に中心地が移動する時は、新たな国が私たちに加入するときであってほしい」と願う
(DW)。

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