訪韓日本人数が訪日韓国人数を上回った ......その内実は
韓国の地方都市は、日本人観光客が減って打撃
2019年7月、韓国全土でボイコットジャパン運動がはじまり、日本を訪問する韓国人は激減。これに対応するために、LCCは価格は1万円で往復できる路線を増やすなど価格をさらに引き下げた。これで訪韓日本人は増加した。
10月に入るとボイコットジャパン運動は沈静化したが、日本を訪問する韓国人が増える兆しは見られず、LCCは地方空港を中心に路線を休止するに至った。こうしてLCCの選択肢がなくなったため、実質的な航空運賃が上昇したことで日本人観光客が減少し始めている。
東京・大阪・名古屋など大都市圏とソウルを結ぶ便はビジネスマンも多くさほど影響はないものの、日本人観光客の割合が高い釜山などの地方の観光業は深刻な状況に陥っている。韓国のホテルは外国人観光客への依存度が高く、収益は日本人観光客が最も高いのだ。
釜山市は、この事態を日韓関係の悪化による影響だとして、政治への関心が薄い20代から30代の日本人観光客を増やしたいという考えだが、日本人観光客の減少は、日本各地と地方都市を結ぶ航空運賃の実質的な上昇とボイコット運動による安全への不安が大きいと言えるだろう。
昨年は文在寅政権が日本人に不安の種を植えつけた。2017年には、航空運賃が大幅に下がったにも関わらず、北朝鮮のミサイルが日本人の足を遠ざけたことがあったが、安全かつ安価に旅行できる環境作りが訪韓日本人のさらなる増加に直結するはずだ。