台湾世論調査「中国が武力併合しようとしたら戦うか?」に若者の7割が「イエス」
一方、今回の総統選で韓を押し立てた国民党は、変化に乗り遅れている。立法委員選挙の立候補者の平均年齢は民進党より高く、親中派とみられている人物も少なくない。中国寄りの姿勢は有権者の反発を買い、韓の選挙戦に悪影響を及ぼした可能性もある。
若者の意識の変化は、台湾政治の構造を少しずつ変えていくはずだ。それは、中台関係にも大きな影響を及ぼす。
中国政府も変化を無視するわけにいかなくなる。中国は、国民党以外の台湾の政党とも対話し、台湾の人々の心をつかむ新しい方法を見いだすことに本腰を入れざるを得なくなりそうだ。
中国にとって、中台統一への台湾の人々の支持を高めることはますます難しくなる。武力に訴えるほかないと感じても不思議はない。
しかし、それは最も有効な選択肢とは言い難い。戦争になった場合に中国が勝つ保証もない。中国政府はこの点を見誤らないほうがいい。
From thediplomat.com
<本誌2020年1月21日号掲載>
【参考記事】日本も見習え──台湾はいかにポピュリズムを撃退したか
【参考記事】日本は台湾からの難民を受け入れる準備ができているか
2020年1月21日号(1月15日発売)は「米イラン危機:戦争は起きるのか」特集。ソレイマニ司令官殺害で極限まで高まった米・イランの緊張。武力衝突に拡大する可能性はあるのか? 次の展開を読む。