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イギリス

ブレグジット詐欺で移民を騙し、荒稼ぎする密航業者たち

2020年1月11日(土)14時40分
シャンタル・ダシルバ

密入国者の増加で対応に追われる英国境警備隊 Steve Finn/GETTY IMAGES

<イギリスの国境がブレグジット後に閉鎖されることはないのに、高額の密航料を支払う移民や亡命希望者が後を絶たない>

ブレグジット(イギリスのEU離脱)を悪用した密入国ビジネスが盛況のようだ。イギリスの国境局によれば、密航業者が「ブレグジットでイギリス国境が閉鎖される」と移民や亡命希望者らを脅し、高額な仲介料を要求しては危険なボート渡航に駆り立てているという。

同局のルーシー・モートンによれば、小型ボートなどでイギリス海峡を渡って入国した移民や亡命希望者の数は急増しており、昨年だけで1000人を超えた。密航は違法なだけでなく死に至ることもある危険な行為だと、モートンは言う。「昨年は少なくとも4件の死亡事故が報告されたが、全容を把握することはほぼ不可能だ」

モートンによれば、ブレグジット後に移民規制が厳格化される可能性はあっても、国境閉鎖は「事実ではない」。それでも、密航業者のもくろみは成功しているようだ。危険な密入国に、約8000~1万3000ドルを支払う亡命希望者や移民が後を絶たない。

<本誌2020年1月14日号掲載>

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2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。

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