最新記事
南シナ海インドネシア、南シナ海の中国船活動を監視強化 軍に加え漁業者も動員
インドネシア政府は、南シナ海のナトゥナ諸島付近で先月、中国漁船が中国海警局の警備艇を伴って操業した問題に対応し、既に派遣した軍艦に加えて、漁業関係者を動員して監視を強化する方針を明らかにした。写真はジョコ大統領。2016年10月、インドネシアのリアウ諸島州で撮影(2020年 ロイター/Beawiharta)
インドネシア政府は6日、南シナ海のナトゥナ諸島付近で先月、中国漁船が中国海警局の警備艇を伴って操業した問題に対応し、既に派遣した軍艦に加えて、漁業関係者を動員して監視を強化する方針を明らかにした。
ジョコ大統領は記者団に対し「インドネシアの主権に関しては交渉の余地はない」と語気を強めた。
マフッド治安担当調整大臣は記者団に、ジャワ島の漁業者約120人を同島から1000キロメートル北側にあるナトゥナ諸島に派遣すると表明。現地で漁業などの活動に当たると述べた。
インドネシア政府は前週、ナトゥナ諸島の周辺に軍艦を追加派遣する方針を示している。海上保安機構の幹部は、既に6隻派遣しており、追加で4隻が現場に向かっていると明らかにした。
中国外務省の耿爽報道官は前週、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島と付近の海域について中国は主権を有しており、中国とインドネシアは現地で「通常の」漁業活動を行っていると述べた。南沙諸島の南西に位置するナトゥナ諸島については直接の言及はなかった。
2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。