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環境ノルウェー石油大手、2050年に温室ガス排出ほぼゼロへ 製品からの排出計算外に批判も
ノルウェー石油・ガス最大手のエクイノールは、国内の事業活動からの温室効果ガス排出量を2030年までに40%、2050年までにほぼゼロに削減することを目指す。写真はエルダー・セトレ最高経営責任者(CEO)。ノルウェー・オスロで撮影(2020年 ロイター/Scanpix/Heiko Junge)
ノルウェー石油・ガス最大手のエクイノールは、国内の事業活動からの温室効果ガス排出量を2030年までに40%、2050年までにほぼゼロに削減することを目指す。エルダー・セトレ最高経営責任者(CEO)がロイターに明らかにした。
セトレ氏は、業界が温室ガス削減に対応するコスト増に直面する中、この計画は同社に競争上の強みをもたらすだろうと指摘した。
ノルウェーは西欧最大の石油・ガス輸出国。同社の売上高は、1兆ドルを上回る世界最大の政府系ファンドの構築に充てられている。
エクイノールによると、同社と提携先は国内の海洋石油・ガス田と陸上プラントからの二酸化炭素(CO2)排出量を、18年の1300万トンから、30年までに年間約800万トンに削減するために、約500億ノルウェークローネ(57億ドル)を投じる。
同社の削減目標は事業活動関連のみを対象としており、販売する製品は含まれていないことから、一部環境保護団体からの批判を受けている。
エクイノールは、最初の削減は主要拠点において、ガスタービンを利用した電気を再生可能エネルギーに換えることで達成し、その後インフラ整備や新技術開発などの手段を講じて削減を進めると説明した。
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