「NO JAPAN」に揺れた韓国へ「股」をかけて活躍した日本のAV俳優たち
チャンネル登録は「お世話になったお返し」
もちろん、日本のAV女優男優が韓国で活躍することに対して反対派も多い。特に、MeToo運動やフェミニズム意識が高まっている今の韓国では、AVは女性を性サービスの道具としていると見て嫌悪感を抱く人も多いのは確かだ。
しかし、応援している人たちの意見を見てみると、意外と好意的に受け取られている理由の一つが「教育的である」という点がある。しみけんやAV女優たちのチャンネルを見てみると、「AVと実際のセックスは別物である」「避妊について」「正しいセックスの在り方」など、AV出演者の口からAVはファンタジーであることが語られることに「リアリティがあり説得力がある」と韓国のYouTube視聴者は好評価している。これはAV出演者だからこそできることだろう。また、しみけんのYouTubeチャンネルには「これまでAVをタダで見てきたことへの申し開きとしてチャンネル購読といいねをしたい」「お世話になったお返しとしていいねする」といったコメントが付いているのも興味深い。
先日、1年3か月ぶりの日韓首脳会談が行われた。問題解決にはまだ時間がかかりそうだが、関係回復に1歩前進したのは確かだ。ひょっとしたら日韓関係好転のきっかけは、すでにAV界から始まっていたのかもしれない。これらも彼らの活躍には賛否両論様々な意見が出てくるだろうが、日韓を股にかけるAV男優女優らのAVだけでないさまざまな活躍に期待したい。
2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。