最新記事

人権問題

米商務省が中国監視カメラ大手を禁輸措置 ウイグル弾圧に関与と判断

2019年10月8日(火)11時50分

新疆ウイグル自治区での監視カメラの映像 REUTERS

米商務省は7日、中国の監視カメラ大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)や公安機関など28団体・企業を事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に追加した。中国政府によるウイグル族などイスラム系少数民族への弾圧に関与しているとした。

同省によると、新疆ウイグル自治区政府公安局とその傘下にある19の政府機関のほか、営利企業8社がリストに追加された。企業はハイクビジョンのほか、浙江大華技術(ダーファ)や安徽科大訊飛信息科技(アイフライテック)、厦門市美亜柏信息が含まれる。

米政府高官によると、今週の米中通商協議との関連はないという。

商務省はこれら団体・企業は「中国によるウイグル人やカザフ人などイスラム系少数民族への抑圧や恣意的な大量拘束、ハイテクを使った監視を通じた人権侵害に関与してきた」と非難。ロス商務長官は「米政府と商務省は中国における少数民族への残忍な弾圧を容認することはない」と強調した。

エンティティー・リストに追加された企業・団体は、米政府の承認なしに米企業から部品を調達することができなくなる。

ハイクビジョンは商務省の禁輸措置についてこれまでのところコメントしていない。

ビデオ監視システムの調査会社IPVMの創業者、ジョン・ホノビッチ氏は、ハイクビジョンとダーファはともにインテル、エヌビディア、アンバレラ、ウエスタンデジタル、シーゲイト・テクノロジーといった米半導体・ハイテク部品大手の供給を受けているため、禁輸措置による「壊滅的な」影響が見込まれると指摘。アンバレラは商務省の発表を受けて、米株式市場引け後の時間外取引で12%急落した。

*内容を追加しました。

[ワシントン 7日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます




20191015issue_cover200.jpg
※10月15日号(10月8日発売)は、「嫌韓の心理学」特集。日本で「嫌韓(けんかん)」がよりありふれた光景になりつつあるが、なぜ、いつから、どんな人が韓国を嫌いになったのか? 「韓国ヘイト」を叫ぶ人たちの心の中を、社会心理学とメディア空間の両面から解き明かそうと試みました。執筆:荻上チキ・高 史明/石戸 諭/古谷経衡


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、TikTok米事業売却期限をさらに75

ビジネス

パウエルFRB議長、早期退任改めて否定 「任期全う

ワールド

グリーンランドはデンマーク領であること望まず=米国

ビジネス

中国が報復措置、全ての米国製品に34%の追加関税 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 3
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 4
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 5
    大使館にも門前払いされ、一時は物乞いに...ロシア軍…
  • 6
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    地球の自転で発電する方法が実証される──「究極のク…
  • 9
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 10
    アメリカから言論の自由が消える...トランプ「思想狩…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 9
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 10
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描か…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中