トランプ弾劾に立ちはだかる上院「3分の2」の壁
What Happens Next?
上院では?
下院での弾劾条項可決後、上院は正式な弾劾裁判を開始。弾劾だけでも大統領にとっては経歴上永遠の汚点となるが、引き続き大統領の座にとどまることはできる。上院では共和党が過半数を占め、共和党のミッチ・マコネルが院内総務を務めている。そのためトランプを罷免する見込みは極めて薄い。さらに審議することなく訴追自体を却下する可能性は非常に高く、弾劾裁判すら行わないかもしれない。
弾劾裁判が行われる場合は、下院代表議員が検察官、上院議員全員が陪審員となり、ジョン・ロバーツ最高裁判所長官が裁判長を務める。
上院は現在、定数100で、共和党53議席、民主党45議席、無所属2議席。大統領に対する有罪判決と罷免に必要な3分の2(67票)以上の賛成票を獲得するには共和党議員20人が造反する必要があるが、その可能性は極めて低い。
具体的な日程は?
下院司法委のナドラー委員長によれば、下院は12月の会期末までに全て完了したい構えだ。ペロシは明確な日程は示さなかったが、万事「迅速に」進めると語った。
<本誌2019年10月8日号掲載>
【関連記事】トランプ弾劾調査の引き金になった「ウクライナ疑惑」のすべて
【関連記事】ロシア疑惑とはまったく違う、ウクライナ疑惑の中心人物はトランプ本人
※10月8日号(10月1日発売)は、「消費増税からマネーを守る 経済超入門」特集。消費税率アップで経済は悪化する? 年金減額で未来の暮らしはどうなる? 賃貸、分譲、戸建て......住宅に正解はある? 投資はそもそも万人がすべきもの? キャッシュレスはどう利用するのが正しい? 増税の今だからこそ知っておきたい経済知識を得られる特集です。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら