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英首相ジョンソンのEU離脱最終提案、ポイントは何か

2019年10月7日(月)07時08分

◎英国の関税同盟離脱

2020年末の移行期間の終了とともに、北アイルランドはEUの関税同盟を脱して、完全に英国の関税圏に入る。

英国は移行期間終了時にEUの関税同盟から離脱する。

ジョンソン氏は「われわれは全面的に(関税同盟を)離れなければならない。通商政策のコントロールは、われわれの将来図にとって基本的な要素だ」と語った。

◎製品基準

移行期間が終わった後は、北アイルランドは農産品と工業製品について、EUの基準に従う。英国から北アイルランドに入ってくる農産品は、英当局が(英本土側の)検査場所で、EUのルールに基づいて検査や書類作成などを行う。

その結果、北アイルランドからアイルランドに入る製品は検査する必要がなくなる。

アイルランドから北アイルランドに入る物品については、英国は同等の検査をしない。

◎通関

移行期間の後、英国とEUは異なる関税領域になるため、アイルランドと北アイルランドの境は通関国境になる。

しかし英国はこの国境で通関検査と管理を行う必要がないと宣言する。

北アイルランドとアイルランドのすべての物品の動きは申告制にする。

ごく一部の物品の動きの検査が、貿易業者の近辺か、アイルランドもしくは北アイルランドの指定された場所で行うこともある。

以上のような取り組みは、信頼される貿易業者のスキームと単純化した通関手続き、一時的許可などの措置で支えられる。

[ロイター]


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