最新記事

炎上トラブル

IKEA(イケア)でかくれんぼしてはいけません! ついに警察出動の騒ぎに

2019年9月25日(水)19時00分
松丸さとみ

安全を確保できない

ところが、このイベントはすぐに欧州の他の地域へと広まっていった。オランダでは、アイントホーフェンで3万2000人、アムステルダムで1万9000人、ユトレヒトで1万2000人という規模でそれぞれの店舗でのかくれんぼが行われたと見られている。

そして2015年、規模が大きくなりすぎて放っておけなくなったイケアは、公式にかくれんぼ禁止の意向を打ち出した。英ガーディアン紙によると、イケア側はソーシャルメディアにあるイケアでのかくれんぼを企画するページに連絡し、「他でやってほしい」と丁寧にお願いしたという。イケア・オランダの広報担当者はABCニュースに対し、「99%の人は理解してくれた」と話した。

イケアとしては楽しみは邪魔したくないものの、「安全第一」のための措置だという。イケアに行ったことがある人なら分かると思うが、店内は巨大な倉庫とも言える。荷物が崩れたら命を落としかねない。

「一般的に、遊び好きなお客様が友達や家族と一緒に楽しみたいという気持ちはいいことだと思います。ただ、このかくれんぼの現象は、参加している人や他のお客様、従業員の安全をもはや当社では保証できないほどの大きさになってしまいました」とイケアの広報担当者はガーディアンに説明した。

オーストラリアでも同様に、過去にかくれんぼが企画されたが、イケアは禁止の意向を表明している。地元紙シドニー・モーニング・ヘラルドが2015年に報じた内容によると、シドニー郊外テンピーにある店舗で3万人がフェイスブック上でかくれんぼに参加を表明。しかしオランダの時と同様に、買い物客と従業員の安全を確保できないとの理由から、イケアは「他でやってほしい」との声明を発表した。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必…
  • 9
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中