韓国で脱北者母子が餓死、文在寅政権に厳しい批判が
3人はいずれも北朝鮮の人権問題をめぐって積極的に活動を展開し、韓国で広く尊敬を集めている脱北者だ。彼らの発言は、脱北者への政府の姿勢に対する懸念が決して根拠のない主張ではないことを示している。
韓国統一省は、脱北女性と息子の死亡を受けて脱北者の支援管理システムを見直し、警察の捜査結果が発表され次第、必要な措置を検討するとしている。さらに同省は、政府として脱北者への保護の見落としがないよう取り組むことも表明した。
脱北者を韓国社会に同化させる経験は、南北統一に向けた「トレーニング」と考えることもできる。統一がかなった後に南北の懸け橋になれるのは脱北者たちだからだ。
そう考えると、国内で脱北者たちが苦しんでいる一方で、韓国の大統領や政府が南北統一の理想を語る光景は、なんとも皮肉に見えてくる。
From thediplomat.com
<本誌2019年9月3日号掲載>
【関連記事】脱北の果ての餓死か 韓国で母子の遺体発見
【関連記事】数万人の脱北女性が中国で性奴隷にされている
※9月3日号(8月27日発売)は、「中国電脳攻撃」特集。台湾、香港、チベット......。サイバー空間を思いのままに操り、各地で選挙干渉や情報操作を繰り返す中国。SNSを使った攻撃の手口とは? 次に狙われる標的はどこか? そして、急成長する中国の民間軍事会社とは?
2025年1月21日号(1月15日発売)は「トランプ新政権ガイド」特集。1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響を読む
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら