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米司法未成年の売春斡旋容疑の米富豪、拘置所内で自殺 司法長官は施設の「重大な不備」批判
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8月12日 バー米司法長官は、未成年女性の売春をあっせんした罪などで起訴された富豪ジェフリー・エプスタイン被告が拘置所で自殺した問題について、被告が拘置されていた連邦刑務局が運営する施設で「重大な不備」があったと批判した。ニューヨークで10日撮影(2019年 ロイター/Jeenah Moon)
バー米司法長官は12日、未成年女性の売春をあっせんした罪などで起訴された富豪ジェフリー・エプスタイン被告が拘置所で自殺した問題について、被告が拘置されていた連邦刑務局が運営する施設で「重大な不備」があったと批判した。
エプスタイン被告は10日、ニューヨーク・マンハッタンの施設内で遺体で発見された。首をつって自殺を図ったとみられている。被告は先月に自殺を試みたことから、自殺の監視リストに載せられていたが、その後監視対象から外れていた。死亡を巡り、米連邦捜査局(FBI)や司法省の監察長官が調査に乗り出した。
バー長官は、エプスタイン被告が自殺した施設が「同被告を十分に警備しなかったことに私も司法省全体もがく然とし、怒りを感じている」と語った。その上で「同施設で重大な不備があったことが明らかとなった。非常に懸念され、徹底的な調査が必要だ」と述べた。「不備」の詳細については明確にしなかった。
長官は、エプスタイン被告の死によって、被害者は法廷で被告と闘う機会を奪われたと指摘。被告と共犯の疑いがある人物に対する捜査は継続すると述べた。「いかなる共犯者にも安眠はない」と言明した。
被告は7月6日に逮捕され、14歳の少女を含む未成年女性の売春をあっせんしたとして起訴された。被告は無罪を主張していたが、先月にニューヨーク南地区の地裁が保釈請求を却下。報道によると、その数日後に監房で意識のない状態で見つかり、当局は自殺と暴行の両面で捜査していた。
こうした経緯にもかかわらず、エプスタイン被告が自殺の監視リストから外された理由は不明だ。被告は遺体で発見された際、1人で監房にいた。同被告の拘置施設である「メトロポリタン矯正センター」は司法省の管轄下にある。
同施設では2人の看守が別々に30分おきに見回りをすることが義務付けられているが、関係者によると、被告が死亡した夜は行われなかった。自殺の監視対象となっている場合はこれとは別に15分おきの見回りもすることになっている。
ニューヨーク市監察医は11日、検死は終了したものの、死因はまだ断定されていないとした。
米ABCニュースは12日、エプスタイン被告の邸宅がある米領バージン諸島のリトル・セント・ジェームズ島でFBIや米税関・国境取締局(CBP)の姿を確認したと報じた。FBI報道官は「FBI捜査官が米領バージン諸島で任務に当たっている」と述べたが、それ以上のコメントは控えた。
エプスタイン被告の自殺は長期化している民事裁判にも影響する。同被告は2008年に10代の女性に対する性犯罪について有罪を認め、フロリダ州の検察との司法取引を経て実刑判決を受けた。それ以前はトランプ大統領やクリントン元大統領などの著名人と交友関係があった。
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