米国境で溺死のエルサルバドル父娘 写真拡散は悲惨な移民たちを救えるか?
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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、今回の写真を2015年に地中海で溺死し、トルコの浜辺に流れ着いたシリア難民のアイラン・クルディちゃんの写真と比較している。この写真も当時、欧州で大きな反響を呼び起こした。
アイランちゃんの写真と同じく、今回の父娘の写真もまた、このような衝撃的な写真を公開することの是非が論じられた。一部のコメンテーターは、写っているのがヨーロッパ人もしくは米国人だった場合、欧米メディアは掲載しないのではないかと批判している。
アリゾナ州に拠点を置く人権団体、コリブリセンター・フォー・ヒューマンライツのロビン・ライネケ氏は、このような写真使用は、国境での死亡防止にはほとんど、もしくは全くつながらないと指摘する。
一方、国境で命を落としている移民の実態を人々に直視させるために、写真の公開は正当だとする向きもある。
「大変悲しいことだが、これは本当に必要なことだ」。行方不明になった移民の捜索活動を手掛けるボランティアグループをサンディエゴで立ち上げたラファエル・ララエンザさんはそう語る。
多くの国々はこれまで、移民を寄せ付けないためのフェンスなどを設置しており、欧州連合(EU)や米国は隣国に対し、移民の流入数を制限するよう要求してきた。
トランプ大統領は、メキシコ国境からの不法移民の流入が止まらないのであれば、新たな関税をかける考えを示している。
過去10年間で最多となる移民が国境に押し寄せる中で、どちらの国も移民収容施設において適切なケアを提供できていない。米国側の施設では子どもたちが数週間にわたり十分な食料を与えられず、劣悪な衛生状態に置かれている、と移民弁護士は指摘する。
米税関・国境警備局は25日、長官代行の辞任を発表。米上院は26日、メキシコ国境の移民対策に46億ドル(約5000億円)を拠出する法案を可決した。
(翻訳:宗えりか、編集:下郡美紀)
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