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2020米大統領選米民主党テレビ討論会、2日目は本命バイデンとサンダースがトランプを攻撃
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来年の米大統領選に向けた民主党候補者討論会の2日目が開かれ、参加者はトランプ大統領を繰り返し批判する一方、医療保険への加入促進に向けた最善の方法を巡って意見が対立した。写真は討論する(左から)バイデン氏、サンダース氏とハリス氏。マイアミで撮影(2019年 ロイター/MIKE SEGAR)
来年の米大統領選に向けた民主党候補者討論会の2日目が27日開かれ、参加者はトランプ大統領を繰り返し批判する一方、医療保険への加入促進に向けた最善の方法を巡って意見が対立した。
3度目の大統領選への挑戦となり、支持率でトップを走るジョー・バイデン前副大統領は、トランプ大統領の富裕層向けの減税やその他の経済政策が国内の経済格差を拡大させていると指摘。「ドナルド・トランプはわれわれを恐ろしい状況に陥れた。われわれの所得不平等はかなり大きくなっている」とした上で、「私はドナルド・トランプの富裕層向け減税の廃止に取り掛かるだろう」と表明した。
支持率で2位となっているバーニー・サンダース上院議員は「米国民はトランプがペテン師であり、トランプが病的なうそつきで人種差別主義者であり、彼が自身の選挙運動中に米国民にうそをついたことを知っている」と述べた。
このほかにこの日の討論会に参加したのは、ジャマイカ出身の黒人の父親とインド系の母親を持つカマラ・ハリス上院議員、インディアナ州サウスベンド市のピート・ブティジェッジ市長、エリック・スウォルウェル下院議員、マイケル・ベネット上院議員、カーステン・ギリブランド上院議員、ジョン・ヒッケンルーパー元コロラド州知事、作家マリアン・ウィリアムソン氏、実業家アンドリュー・ヤン氏。
ハリス議員はバイデン氏が1970年代に人種差別撤廃のためのスクールバス通学に反対したことや、数十年前に人種隔離政策を主張する南部州選出の上院議員たちと議会で協力したと最近発言したことについて厳しく追及し、存在感を示した。
26日に開かれた1日目の討論会と同様、医療保険を広める最善の方法については参加者の意見が分かれた。民間保険を廃止するプランを支持する候補者はだれかとの質問には、サンダース氏とハリス氏のみが手を挙げた。
サンダース氏は国民皆保険制度「メディケア・フォー・オール」に関する自身のプランを説明し、多くの人にとって保険料が下がるとしつつ、中間層の一部は税金の形で支払いが増える可能性があると述べた。
不法移民も公的医療保険の対象とする考えの候補者はだれかとの質問には、討論会に参加した10人全員が挙手した。
20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に出席するため日本に滞在中のトランプ大統領はツイッターに「数百万人の不法滞在者に無制限の医療保険を提供する案に民主党の全員が手を挙げた。まずは米国市民の面倒を見るべきではないか!?この戦いはこれで終わりだ!」と投稿した。
1日目の討論会に参加したのは、エリザベス・ウォーレン上院議員、ビル・デブラシオ・ニューヨーク市長、ジョン・デレイニー元下院議員、ベト・オルーク元下院議員のほか、コリー・ブッカー、エイミー・クロブチャー両上院議員、ジュリアン・カストロ元住宅都市開発長官、タルシ・ガバード下院議員、ジェイ・インスレー・ワシントン州知事、ティム・ライアン下院議員。
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