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米中貿易戦争ファーウェイの次はハイクビジョン? 中国監視カメラ企業も禁輸リスト入りか
TRUMP MAY BAN CHINESE SPY CAMERA FIRM
監視カメラ最大手のハイクビジョン本社(杭州) REUTERS
<米中貿易摩擦が激しさを増すなかでの動きだが、理由はそれだけではない>
ハイクビジョン(杭州海康威視数字技術)は、監視カメラの分野で世界シェア1位の中国企業。中国各地の大都市に監視カメラ網を張り巡らせ、顔認証システムの整備などを通じて中国政府と密接な関係を築いている。
そのハイクビジョンに対し、米トランプ政権が禁輸措置を講じる可能性があることが明らかになった。ニューヨーク・タイムズ紙は5月21日、米政府が安全保障上の懸念がある外国企業を列挙した禁輸リストに、数週間以内にハイクビジョンを加えることを検討していると報じた。リスト入りすれば、米企業は政府の許可なく同社に部品などを輸出できなくなる。
米中貿易摩擦が激しさを増すなかでの動きだが、背景には中国の人権問題への懸念もある。きっかけは米議会の与野党議員43人が4月、米政府に書簡を送ったこと。彼らは新疆ウイグル自治区でのウイグル族などのイスラム教徒に対する中国当局の弾圧を懸念し、ハイクビジョンが監視システムの提供などで莫大な利益を上げていると指摘。同社と取引をすることで、米企業も弾圧に加担することになるとして輸出規制を求めた。
5月16日には中国の通信機器大手、ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)が正式に禁輸リスト入りし、世界に衝撃が走ったばかり。ニューヨーク・タイムズの報道を受けてハイクビジョンの株価も、急落している。
<2019年6月4日号掲載>
【参考記事】ファーウェイたたきはトランプの大博打
※6月4日号(5月28日発売)は「百田尚樹現象」特集。「モンスター」はなぜ愛され、なぜ憎まれるのか。『永遠の0』『海賊とよばれた男』『殉愛』『日本国紀』――。ツイッターで炎上を繰り返す「右派の星」であるベストセラー作家の素顔に、ノンフィクションライターの石戸 諭が迫る。百田尚樹・見城 徹(幻冬舎社長)両氏の独占インタビューも。
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