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朝鮮半島トランプ3度目の米朝会談に意欲 米韓首脳会談、人道目的の制裁一部緩和も協議
トランプ米大統領は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との3回目の首脳会談の開催に意欲を示した。ホワイトハウスで会談前に握手する米韓首脳(2019年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は11日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との3回目の首脳会談の開催に意欲を示した。一方で、この日の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談では、米政府が北朝鮮への制裁を継続する方針を確認した。
ホワイトハウスで会談した米韓首脳は、北朝鮮の非核化に向けた米朝の対話を後押しするために文大統領が南北首脳会談を近く開く可能性について協議した。
北朝鮮は制裁解除を強く求めているものの、核開発プログラムの破棄に向けた有意義な措置を講じていない。
米朝首脳は昨年6月と今年2月に会談したが、北朝鮮が核開発を断念するのと引き換えに米国が制裁を解除するとの合意に至らなかった。
トランプ大統領は「3回目の首脳会談が実現する可能性はある。それは少しずつ進むプロセスであり、急速には進まない」と述べた。
大統領は、記者団から対北朝鮮制裁の一部を緩和する準備があるかと問われると、文大統領との会談で「人道面でのこと」と韓国による食糧支援の可能性について協議したと答えた。また、米朝韓首脳会談に応じる可能性を排除しなかった。
制裁については「われわれはいつでも追加することが可能だが、現時点でそれ(追加制裁)を望んでいない」と述べた。
一方、文大統領は、合意に至らなかった第2回米朝首脳会談(ハノイ)は失敗ではなく、長い「プロセス」の一部と捉えていると発言。今回の米韓首脳会談で、北朝鮮の完全な非核化を「最終目標」とすることでトランプ大統領と合意したと述べた。
文大統領は「われわれが現在直面している重要な任務は対話の勢いを維持するとともに、第3回米朝首脳会談が近い将来に開催されるという前向きな見通しを国際社会に示すことだ」と語った。
米韓首脳会談後に韓国側が出した声明によると、文大統領はトランプ大統領に対し、金委員長との南北首脳会談開催に向けて取り組むと表明。声明は「両大統領は、朝鮮半島の和平プロセスにはトップダウンのアプローチが引き続き不可欠との考えで一致した。トランプ大統領は金委員長との対話に向けたドアは常に開いていることを強調した」としている。
ホワイトハウスは会談後の声明で、トランプ大統領は文大統領に対し、金委員長とは良好な関係にあり、対話に向けたドアは引き続き開いていると述べたと明らかにした。
韓国政府当局者によると、次の南北首脳会談のタイミングや場所については何も決まっていない。ただ、文大統領はトランプ大統領に対し、南北首脳会談の早期開催に向けて北朝鮮側に積極的に働きかける意向を伝え、トランプ大統領は北朝鮮の現在の方針についてできるだけ早く共有するよう文大統領に求めたという。
文大統領は非核化交渉にあたり、かねてから北朝鮮に譲歩する必要性を主張してきたが、米政府は北朝鮮が段階的に非核化を進めればその都度制裁を解除するアプローチを受け入れない姿勢をさらに強めているもよう。
トランプ大統領は北朝鮮との対話について「多様で詳細な合意がまとまる可能性がある。少しずつ解決することが可能だ。だが現段階で、われわれは大きな問題について話している。それとは核兵器を廃棄させる必要性だ」と語った。
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