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スーダンスーダンでクーデター、軍がバシル大統領を拘束 2年間の移行政権運営後、選挙実施と発表
スーダンで30年におよぶ強権支配を敷いたバシル大統領(75)が、軍部のクーデターで失脚した。4月1日撮影(2019年 ロイター/Mohamed Nureldin Abdallah)
スーダンで30年におよぶ強権支配を敷いたバシル大統領(75)が11日、軍部のクーデターで失脚した。バシル氏の解任と拘束を発表したイブンオウフ国防相は、軍主導で2年間の移行政権を運営後、大統領選挙を実施すると明らかにした。
バシル氏は約4カ月間にわたり大規模な反政府デモに直面してきた。デモ隊は同氏の退陣に歓喜の声を上げたが、軍を率いる国防相の発表を受け、政治の主導権を市民に明け渡すよう軍指導部に求めるため、抗議活動を継続している。
イブンオウフ国防相は国営テレビで、バシル氏は「安全な場所」で拘束されており、軍事評議会が今後は政権を運営すると述べた。
国営テレビがその後報じたところによると、イブンオウフ氏が同評議会のトップとなる。
金張りの肘掛け椅子に座った同氏は、国家非常事態と国内全域での停戦、憲法の停止を宣言するとともに、空港を24時間封鎖し、国境の通過所も追って通知があるまで閉鎖すると表明した。
反政府デモを主催してきたスーダン専門職組合(SPA)は国防相の政権移行計画を受け入れない立場を示し、デモ隊に国防省前の座り込みを続けるよう呼び掛けた。その後すぐにデモ隊は首都ハルツームの中心部を埋め尽くした。
スーダンの情報筋によると、バシル氏は大統領公邸で「厳重な監視」下にあるという。
国営テレビによると、午後10時から午前4時までの夜間外出禁止令も発令される。
ただ、発令後も数千人規模のデモ隊は国防省前やハルツームのその他の場所で抗議活動を継続、「盗人を解任して盗人に引き継がせた」、「革命だ!革命だ!」などど気勢を上げた。
SPAは、文民主導の移行政権に権限が移譲されるまでは座り込みを続けると説明。幹部は、軍部と権力移譲について交渉する見通しだと述べた。
米政府はスーダンとの関係正常化交渉を停止すると表明。国務省は一部の駐在員をスーダンから退避させ、米国民に渡航に関する警告を発した。
国務省は政権移行をクーデターとは認定していないが、平和的で民主的なスーダンを支持し、2年を待たずに市民が求める平和的な権力移譲が行われるべきだとの立場を示した。
英国のハント外相はツイッターへの投稿で「包摂的な文民指導部への迅速な移行」を呼び掛け、「軍事評議会による2年間の政権運営は答えにならない」と断じた。
バシル大統領は、1989年の無血クーデターで政治の実権を握った。しかし、1993年に米国がスーダンをテロ支援国家に指定してから孤立状態が続いている。また2003年に激化したダルフール紛争で虐殺を指示したとして、国際刑事裁判所(ICC)がバシル氏に逮捕状を出している。
北アフリカのアルジェリアでも、6週間にわたって反政府デモに直面したブーテフリカ大統領が今月初めに辞任している。
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