「マリフアナ合法化で暴力犯罪は増え続ける」
Reefer Madness, Revisited
――合法化する州が増えている。
アメリカはおそらく国として合法化するだろう。20年の大統領選で民主党が勝てば、合法化へ強力な後押しとなる。そうなれば価格が下がり、使用に拍車が掛かり、マリフアナは安全だという認識が広がる。私は賛成できない。
だが何より重要なのは合法かどうかではなく、人々が使用の危険性を知っているかどうかだ。たばこは合法でマリフアナは非合法だが、10代ではマリフアナを吸う人よりもたばこを吸う人のほうが少ない。
――どんな規制が必要か。
21歳未満は買えないようにすること。マリフアナの危険性を周知させる活動をすること。有害性について信頼できるデータを集めること。マリフアナに関連する暴力や精神疾患、自殺についての研究もすべきだ。
――合法化した州で犯罪は増えている?
店でマリフアナを販売している全ての州で、暴力的犯罪は増加している。ただし、合法化がその理由だとは証明されていない。合法化前は「暴力犯罪が減るだろう」と人々は言っていたが、それは真実でなかった。
因果関係が明白な事例は多い。(14年にオーストラリアで)マリフアナで被害妄想を起こしたと思われる人物が、8人の子供を殺害する事件も起きている。
まだまだ研究が足りないし、今後の成り行きについて私は楽観できない。合法化が進めば、大量に使用する人が増えるだろう。マリフアナ絡みの暴力犯罪は増え続けると予測できる。
<本誌2019年02月12日号掲載>
※2019年2月12日号(2月5日発売)は「袋小路の英国:EU離脱3つのシナリオ」特集。なぜもめている? 結局どうなる? 分かりにくさばかりが増すブレグジットを超解説。暗雲漂うブレグジットの3つのシナリオとは? 焦点となっている「バックストップ」とは何か。交渉の行く末はどうなるのか。
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら