中国が世界の半分を支配するリチウム生産 ボリビア鉱山支援はドイツが勝利
中国企業は、原料を出荷してバッテリーを製造し、最終製品を中国に再輸入するのでは経済的に意味がないと感じたため、ボリビアでのバッテリー製造工場建設を望まなかった、と同副大臣は述べた。
ラパスにある中国大使館は、ウユニ塩原プロジェクトについてコメントはしなかったが、リチウムに関してボリビアと将来的に協力する可能性は「非常に大きい」と述べた。
新たに発足する合弁事業には、ボリビア国営のボリビア・リチウム公社(YLB)が51%を出資する。プロジェクトの主導権を握ることもボリビア側にとっては重要な条件だった。スペインの植民地だった同国で天然資源の獲得を巡り諸外国が争った苦い記憶があるからだ。
YLBのフアン・カルロス・モンテネグロ総裁は、提携先企業を決める1つの要因となったのは、地政学的な状況だと語る。
「たった1つの国がルールを定めるのは好ましくない。バランスが必要だし、他の大国がそうしたバランスの創出に貢献しなければいけない」と同総裁は語った。「そのため、市場に関する経済的パートナーだけではなく、地政学的に戦略的なパートナーを持つことがボリビアにとって大切だ」
ただし、どこが提示する条件が最善かを判断する際に、ボリビアが中国に対して否定的な傾向を持っていたわけではない、と同総裁は強調する。「ボリビアと中国の関係は引き続き良好だ。中国は世界のあらゆる国に進出しており、避けることは不可能だ」
(翻訳:エァクレーレン)
[ウユニ(ボリビア)/ベルリン 28日 ロイター]
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