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米朝首脳会談2度目の米朝首脳会談目前、北朝鮮は米国内の懐疑論をけん制
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、米国内で野党民主党などから北朝鮮の非核化に懐疑的な見方が出ていることに関し、米朝両国の関係改善に向けた取り組みを阻害していると批判し、トランプ大統領は懐疑論に耳を貸すべきではないとけん制した。写真は金正恩朝鮮労働党委員長。平壌で8日に撮影。KCNA提供(2019年 ロイター)
北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は24日、米国内で野党民主党などから北朝鮮の非核化に懐疑的な見方が出ていることに関し、米朝両国の関係改善に向けた取り組みを阻害していると批判し、トランプ大統領は懐疑論に耳を貸すべきではないとけん制した。
トランプ大統領は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と27─28日にベトナムの首都ハノイで首脳会談に臨む。
米民主党や米情報機関の当局者などはこれまで、北朝鮮と合意を結んでも核開発停止への効果はほとんど期待できないとして、合意を思いとどまるようトランプ氏に訴えてきた。
KCNAは懐疑論は首脳会談を頓挫させる狙いがあり、民主党と米情報当局者らは首脳会談に向けた好ましいムードを台無しにしていると批判。トランプ氏が米国内の懐疑論に耳を貸せば、「夢が破れ」、北朝鮮と関係改善を図る「貴重な歴史的機会を逃す」ことになるとした。
民主党などの懐疑論は「根拠のない報道や偽情報」で裏付けられていると主張。北朝鮮による完全な核放棄は期待できないとの見方を示している米情報機関についても、真実を曲げているとした。
トランプ大統領は最近、北朝鮮が非核化に向け「有意な」動きを示せば、同国に対する制裁措置を緩和する可能性を示唆している。
トランプ氏は24日、2回目の首脳会談でさらなる進展が期待できるとの見方を示すとともに、非核化は北朝鮮の経済発展につながるとあらためて強調した。
自身の対北朝鮮政策への批判については「何年経っても何も成果を出せなかった人々が私に、北朝鮮とどのように交渉すべきか指示してくるのはおかしな話だ」とツイートした。
ポンペオ米国務長官は同日、FOXニュースに出演し、北朝鮮は非核化に向けた「具体的」措置をまだ講じていないと指摘。今回の首脳会談後に3度目の会談を行う必要があるかもしれないと述べた。
KCNAは今週の首脳会談で成果が出ない場合は「米国人をパニックに陥れた安全保障上の脅威が消えることはない」と警告した。