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自動運転車が事故を起こしたら......誰を救う?東と西で大きな違いが

2018年11月9日(金)17時15分
松丸さとみ

「歩行者を救う」と考える国で、日本は1位

一方で、東洋のほとんどの国は「歩行者を救う」と考える傾向にあり、日本は1位だった。そしてヨルダン、パレスチナ、イランと続いた。研究者たちは集団主義で体制に順応する社会であることを反映していると説明している。

また男女のどちらを救うかについては、南部で女性を救うとした傾向が強く、このグループに色濃く影響を与えているフランスは、女性を救いたいと答えたランキングで2位だった。

ただし研究チームは、それぞれのグループに属する国が、同じグループの他の国と必ずしもどのシナリオでも同じ傾向にあるというわけではない、と強調している。例えば、歩行者を救うとのカテゴリーで1位だった日本だが、同じ東洋のグループの中国は116位で、この点について日本は西洋グループのノルウェーの方が近い(13位)という。

また、法に則った人を救うという答えについて、日本(4位)や中国(9位)と同じく東洋グループのインドは、97位と大きく異なっている。

今回の調査の執筆者であるエドモンド・アワド氏は、誰を救うかのアルゴリズムには、個人主義か集団主義かが最も重要なポイントになると説明。個人に重きを置く社会なのか、集団に重きを置く社会なのかの隔たりが、ユニバーサルな機械倫理を構築する上で大きな障害になる可能性があると指摘している。


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