アマゾンなどに「フェイク・レビュー」、英消費者団体の潜入調査で実態判明
「30%がフェイク・レビュー。無名の中国メーカーに関しては95%」
こうしたフェイク・レビューに騙されないようにする手立てはないのだろうか? ウィッチ?は、「星の数だけで判断せず、レビュー内容を読む」、「レビューが投稿された日付に注意」、「評価が5つ星と1つ星に分極していないか確認」などを挙げている。日付については、Facebookやその他のプラットホームでフェイク・レビューの募集などがあった場合、近い日付に集中する可能性があるためだ。
フェイク・レビューを見破るサイトもいくつか存在する。「fakespot.com」や「reviewmeta.com」は、商品ページのURLを入れるとレビューの信ぴょう性について分析してくれるサイトだ。残念ながら今のところ、前者は米国版アマゾン、トリップアドバイザー、アップルストアなどが対象であり、アマゾンの日本語版は対象外だ。後者は日本も含め複数地域のアマゾンに対応しているが、日本のアマゾンに掲載されている商品で分析できるのは現在のところわずか218品目だ。
米ヤフー・ファイナンスは8月、フェイク・レビューに関する記事の中で、Fakespot.comの創立者サウード・カリファ氏のこんなショッキングなコメントを掲載した。「アマゾンの全カテゴリーにおいて、全レビューの約30%がフェイク。中国の無名メーカーの商品となると95%がフェイクだと思う」。
アマゾンはこの数字を「盛りすぎ」とし、実際は1%程度だと反論している。しかしreviewmeta.comのトミー・ヌーナン氏はヤフー・ファイナンスに対し、現在アマゾンには2億個のレビューが存在し、これの1%でも200万レビューがフェイクということになると指摘する。
フェイク・レビューの見破り方
ヤフー・ファイナンスの記事では、フェイク・レビューか否かの判断法を紹介している。最初のポイントは、プロフィールをチェックすることだ。プロフィールをクリックすると、その人がこれまでどんな商品にどんなレビューを残したかが見られる。その人が同じ日(または近い日付)で複数のレビューを投稿しており、似たようなコメントをコピペしているようであれば、疑わしいとしている。
また、正直な感想を読みたければ、2つ星や3つ星、4つ星のレビューに注目するように、と同記事は促す。企業は5つ星のレビュー求める一方で、競合が足を引っ張るためにわざと1つ星を投稿することもある。しかし2つ星〜4つ星が付けられているものは本物のレビューである可能性が高いという。
同記事はさらに、たった一言だけのレビューも怪しいとしている。というのもアマゾンのアルゴリズムで検索結果の上位に表示させるには、とにかくレビューの点数を良くすることだ。レビュー内容はそこまで重要でないため、「最高!」など具体性のないものである場合も多いという。