韓国、模倣蔓延から著作権保護強化へ──中国による違法コピー対策で
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<これまで多くの分野で韓国による日本ブランドの模倣が問題になってきたが、ここへきて中国による韓国ブランドの違法コピー増で、韓国も著作権保護強化の流れが強まっている>
韓国の裁判所が7月31日、韓国漫画キャラクター「ロボットテコンV」は日本の「マジンガーZ」と区別される独立的な著作物という判断を下して話題になった。
テコンV関連の著作権を有するロボットテコンV社が、玩具類輸入業者を相手取り、同社が製造販売する製品がテコンVの著作権を侵害しているとして損害倍書を請求した裁判で、輸入業者側は、テコンVは日本のマジンガーZやグレートマジンガーを模倣したものであり著作権法で保護される創作物には該当しないと主張した。
裁判所は判決で、テコンVとマジンガーZの類似を認めつつも、テコンVは独自性をもつ著作物であるとして、ロボットテコンV社の主張を全面的に認める判決を言い渡したのだ。
日本ブランドの模倣が指摘されてきた韓国企業
日本と韓国の知的財産トラブルは少なくない。2017年1月にはリーガルコーポレーションが韓国でリーガルを製造販売する金剛製靴を著作権侵害で訴えた。
日本製靴(現リーガルコーポレーション)は、1961年に米国企業とライセンス契約を締結し、1990年には米国など3カ国を除く地域で「リーガル」の商標権を取得した。1971年に一部商品の製造を金剛製靴に委託したが、金剛社は無断で商標を登録し、取引解消以後もリーガルブランドの製造販売を続けている。一年に渡る訴訟の末、裁判所は、金剛社が有する商標は合法であるとしてリーガル社の請求を棄却した。
また、日本の菓子やスナックは模倣がたびたび指摘されている。2014年に韓国ロッテが発売したプレミアペペロのパッケージが、日本の江崎グリコが発売する高級版ポッキーのバトンドールに酷似しているとして提訴し、裁判では江崎グリコが勝訴したが、ペペロはポッキーと酷似するロッテ製菓の代表商品だ。
ほかにも、農心の「セウカン」はカルビーの「かっぱえびせん」、オリオンの「チョコソンイ」は明治の「きのこの山」、南陽乳業の「17茶」とアサヒ飲料の「16茶」、ヘテ製菓の「カロリーバランス」も大塚製薬の「カロリーメイト」に似て話題になっているが、いずれも日本をベンチマーキングしたに過ぎないと模倣を否定している(中央日報)。
コピーが蔓延する韓国
さらにファッションでは、英バーバリーリミテッドが2013年と2014年に同社固有のチェック柄を盗用したとして韓国企業を提訴し、フランスのロンシャンもデザイン権侵害で韓国企業に勝訴したが、ファッションブランドが訴訟を提起する例は多くはない。