最新記事

南シナ海

中国、海上自衛隊が南シナ海で行った対潜戦訓練を強く非難

China, North Korea Warn Japan as It Conducts Drills

2018年9月18日(火)15時21分
トム・オコナー

北朝鮮は9月15日にも、政府系メディアを通じて、陸上自衛隊が8月26日に静岡県御殿場近郊で実施した国内最大規模の火力演習を強く非難。政府機関誌の民主朝鮮はこの演習について、日本が「チャンスがあれば他国を侵略・占領できるように軍事力の強化を目指している」ことを裏付ける証拠だと主張した。

中国と北朝鮮は長年、社会主義的な絆と第2次世界大戦下で日本から受けた扱いへの恨みを共有してきた。北朝鮮は2011年に金正日の死去を受けて息子の金正恩が最高指導者となって以降、それまで後ろ盾となって影響力をふるってきた中国との関係悪化が囁かれてきたものの、金は今年に入って習近平国家主席の元を3回にわたって訪問し、関係の強化をアピールしている。

中国は、金が6月の米朝首脳会談で体制保証と引き換えに約束した非核化の実現を北朝鮮に求めていくという点で、アメリカなどの主要国を支持している。だが一方で、ドナルド・トランプ米大統領による関税引き上げを受けてアメリカとは貿易戦争の状態にある。こうしたなか、中国はアメリカに対抗するためにロシアとの協力関係を強化しつつあり、ロシアが「(旧ソ連時代の)1981年以来、最大の軍事演習」として9月に日本海を含む各所で実施を予定している大規模軍事演習に、数千人の部隊を参加させると表明している。


(翻訳:森美歩)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国主席がロシア高官と会談、国際問題での協調強化を

ビジネス

ビットコイン8万ドル割れ、週間で2年超ぶり大幅安 

ワールド

ロシア、大統領と親密な聖職者暗殺計画で2人拘束 ウ

ビジネス

米FRB、財政不透明でもQT継続可能=クリーブラン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:破壊王マスク
特集:破壊王マスク
2025年3月 4日号(2/26発売)

「政府効率化省」トップとして米政府機関に大ナタ。イーロン・マスクは救世主か、破壊神か

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 3
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身のテック人材が流出、連名で抗議の辞職
  • 4
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 5
    日本の大学「中国人急増」の、日本人が知らない深刻…
  • 6
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 7
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 8
    老化は生まれる前から始まっていた...「スーパーエイ…
  • 9
    【クイズ】アメリカで2番目に「人口が多い」都市はど…
  • 10
    令和コメ騒動、日本の家庭で日本米が食べられなくな…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 3
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 6
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 7
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 8
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    東京の男子高校生と地方の女子の間のとてつもない教…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中