トランプ路線は継続なるか? 米中間選挙の結果を占う注目すべき予備選は
トランプ氏の支持が重視されるのはどの州か
共和党は重要な戦場であるフロリダ州において8月28日に予備選を実施するが、知事候補としての指名を目指す保守派のロン・デサンティス下院議員にとって、トランプ氏の支持表明は強い追い風になっている。上院選に出馬するリック・スコット現知事の後継を目指すデサンティス氏の対抗馬は、元下院議員のアダム・パットナム州農業委員だ。
デサンティス候補の最近の選挙広告では、トランプ氏への忠誠が強調されており、幼児の娘にオモチャのブロックで「壁を築く」よう促し、彼女は「アメリカを再び偉大に」と書かれたベビー服を着ている。
急進的な主張は民主党の大勝をもたらすか
選挙で民主党急進派の実力が次に試されるのはミシガン州だろう。ここでは、デトロイト市保健局長だったアブドル・エルサイード氏が国内初のムスリム系州知事を目指して出馬している。
エルサイード氏はサンダース氏の支持を受けており、最近はアレクサンドリア・オカシオ・コルテス氏とともに選挙運動を展開している。先日、ニューヨーク州の予備選で衝撃的な大番狂わせを演じてスターになった若手の民主社会主義者だ。
エルサイード氏は州レベルでのシングルペイヤー方式による医療保険制度を支持しているが、選挙戦で優位に立つ元州上院院内総務のグレッチェン・ウィトマー氏は、これを現実的ではないと評している。
フロリダ州では、やはりサンダース氏の支持を受けている民主党のタラハシー市長アンドリュー・ギラム氏が、穏健派のグウェン・グラハム元下院議員など多くの候補に互して知事を目指している。
著名候補の出馬している予備選は
知名度の高い共和党候補者2人が、地元州での知事の座を目指している。カンザス州のクリス・カバ氏、ミネソタ州のティム・ポーレンティー氏だ。
不法移民の制限や制約の強い不正投票防止法制定に向けた保守派の運動の先頭に立ったカバ氏は、共和党知事候補としての指名を目指して現職のジェフ・コルヤー知事に挑戦する。
世論調査によれば、トランプ氏が設置した不正投票調査委員会が解散するまで副委員長を務めていたカバ氏と、現職知事のコルヤー氏は、多くの候補者の先頭に立ってつばぜり合いを演じているようだ。
かつて2期にわたって州知事を務め、2012年には大統領予備選に名乗りをあげたものの早々に撤退したポーレンティー氏は、8月14日に行われるミネソタ州の予備選において、郡政委員出身の候補を相手に回して返り咲きを狙っている。
(翻訳:エァクレーレン)
[ワシントン 5日 ロイター]
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