横浜周辺「水没リスク」がある鉄道は? ハザードマップに見る津波襲来ランキング
2020年に開業予定の「(仮称)横浜駅西口開発ビル」では、大規模災害時に、来街者が滞留、避難できるスペースや、帰宅困難者のためのスペースが設けられることになっている。
大規模な訓練が必要だ
多数の線路が並ぶ生麦駅付近。多くの路線が並行する区間では、線路に降りた後の安全確認に時間がかかることも考えられる(筆者撮影)
このように対策はなされているが、大震災では想定外のことが起きないとは限らない。
鶴見―横浜間では、JR、京急合わせて8〜10本の線路が並んでいる。線路に降りても安全の確認にどのくらい時間がかかるのか。高齢者、妊婦、車いすの乗客のほか、ヒールの高い靴の女性など、降車に必要な時間、一部線路を歩いての避難の所要時間など、予想外のことが起きかねない事項は数多い。昼と夜との相異、外国人への案内などの問題もある。
鉄道会社だけの問題ではなく、国や自治体とも連携して、昼と夜、満員に近い乗客(訓練参加者)を乗せて大地震発生を想定した停止、降車、避難の訓練を行う必要があるのではないだろうか。半日間ほど横浜付近の鉄道を不通状態にしても、行う価値はあり、社会的コンセンサスも得られるのではないだろうか。
大津波を伴う巨大地震ではなくとも、大地震は高い確率で起きる。そのとき、「津波注意報」「大津波警報」が出されることは多分に考えられる。車内や駅にいてそうした警報に接したとき、事前の知識があれば、精神的パニックとなるのを防ぐ一助になるはずだ。日頃から地震に関しては情報収集をしておきたい。