【写真特集】写真家たちが映し出した自分自身の「ホーム」
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自分が通っていたイランの高校を初めて再訪した妻サハル by Thomas Dworzak
<世界的な写真家集団マグナム・フォトが富士フィルムとの共同プロジェクトで表現したのは、写真家自身が映し出した自分たちのありのままの生活>
それは住む家であり、家族との心のつながりであり、自らのルーツである──。「HOME」というテーマを提示された写真家たちはそれぞれの考えとスタイルと感性に従って、普遍的かつ個人的なこの言葉を表現した。
「HOME」は富士フイルムとマグナム・フォトの共同プロジェクトで、ここで紹介するのはその作品の一部。マグナムは写真家の権利と自由を守る目的で設立され、写真の記録性と芸術性を融合させてドキュメンタリー写真の地位を確立した世界的な写真家集団だ。
HOMEは難しいテーマだったと、マグナムの文化企画担当ポリーヌ・ベルマールは言う。他者に目を向けてきた写真家たちが、自身の生活に焦点を当てることは非常にまれだからだ。
家庭の事情で若くして故郷を離れ、各地を転々としてきた写真家モイセス・サマンにはこの挑戦が一種のセラピーになった。「自分がどこから来たのか知ることができた」と彼は言う。
写真展『FUJIFILM×マグナム・フォト共同プロジェクト「HOME」』は世界各都市を巡回中。日本では7月20~30日に代官山ヒルサイドテラスで開催される。
<Photographs by Jonas Bendiksen>
これらの写真は、未来を含めた私の作品の中でも最も大切なものとなった。ビリーが生まれ、赤ちゃんだったボーがお姉さんになった今年の夏を、私は決して忘れない。20年後、彼女たちはどうなっているだろうか。これは無限の可能性を秘めた2人のかわいい子供たちと妻アンナ、そして私のタイムカプセルだ。
──ジョナス・ベンディクセン