市街地が戦場になる......中東で進む「スターリングラード」化
政府および政府軍は、紛争と反乱活動の都市化という近年の流れを踏まえて、破壊された行政サービスを迅速に復旧する(できれば戦闘を遠ざける)必要性を認識するべきだ。実際、ICRCは戦闘当事者らに対し、人口密度の高いエリアと市民生活にとって最重要インフラの近くでは、爆弾の使用を避けることを呼び掛けてきた。
その背景には人道的な理由だけでなく、戦略的な理由もある。都市インフラが破壊されれば、武力紛争後も不安定で未開発の状態が長く続き、地域の緊張が高まって、紛争が再燃するリスクが高まるからだ。
市街戦の長期化を防ぐこと、あるいは縮小することは、現代の紛争で最も重要な戦略的・人道的課題の1つと言える。
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[2018年7月17日号掲載]