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戦慄の実話! 悪夢と化した「憧れの田舎暮らし」 こんなにヤバかった「人間関係」

2018年7月12日(木)20時10分
清泉 亮(移住アドバイザー)※東洋経済オンラインより転載

地域に住んでいる者が、有料のゴミ袋を購入しながら、ゴミ収集のサービスを受けられない。この状況に異議を唱えた友美さんに、役所の言い分はこうだった。

「集落のゴミ集積所は集落の私有地にある私有財産で、公共財ではないのでどうしようもできません。もし、移住の方が何世帯か集まって新たにゴミ集積所を作ってもらえれば、そこに回収には行きます。新たにゴミ集積所を作るに当たっては補助金も出しています」

「移住者こいこい、と謳う一方で地元でゴミひとつ出せない状況を変えられないのは役所の怠慢、不作為ではないのか。この時代に『あそこの組長は頑固だから......』で行政指導ひとつできない場所が、日本の移住人気ナンバーワンだなんてふざけたことを謳わないで欲しい」

友美さんはそう繰り返したが、担当者は「でも、あの組長はどうしようもない」と繰り返すばかりだったという。

後から知れば、その役所の担当者も、その頑固な組長を擁する集落の「若い衆」であったのだ。役所の人間である以前に、地元の若い衆であることが先に立つ。そうした土地では、まともな行政指導、行政サービスひとつ、地元の旧態依然とした因習の前には成立しないのだ。

そんな田舎特有の「暮しにくさ」や「ムラの因習」を、移住相談会や、役所の移住担当者らは、転入前には教えてくれなかった。地獄を見たのは、移住後、ということになる。

質問しただけでブラックリスト入り!

友美さんを愕然とさせる"第二の事件"が勃発したのは、昨年の春だった。

子どもは無事に新天地で2歳を迎え、地元保育園に通うようになっていた。都会の待機児童問題などどこ吹く風。地方の保育園は、希望者はほぼ「全入」。それもまた田舎暮らしならではの良さとも感じた矢先のことだった。

保護者会の役員を引き受けることになった友美さんにさっそく、仕事がまわってきた。春の親子遠足の運営である。バス4台に親子と先生が乗って、広い公園へ1日かけて遊びにいくのだ。そのバスの乗車割り当て表を眺めていた友美さんは、あれっと思う。

本来、1号車に乗るべき園児の親御さんがなぜか、4号車に集められている─―。保護者会の執行役員らが全員そろって1号車に集中している─―。

気づいたその晩、保護者会長に電話をしてその主旨を告げたが、それが保護者会長ら執行役員の逆鱗に触れたのだった。

友美さんの意見は汲まれることはなかったが、親子遠足が無事に終わってほどなく、友美さんに「物申す」などと称して、会長とその側用人らしき執行役員の保護者が友美さんに「呼び出し」をかけたのだった。

いずれも集落生まれの集落育ち。当然、旦那も地元集落の若い衆である。

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