トランプも金正恩も共にボスキャラ 米朝首脳、初握手で「主導権争い」
支配欲
シンガポールに本社を置くインフルエンス・ソリューションズのマネジング・ディレクター、カレン・レオン氏は、トランプ大統領が、先週にカナダのシャルルボワで開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)で通商問題を巡り同盟諸国に対して見せたような敵対姿勢はまったく見せなかったと語った。
とはいえ、トランプ大統領の支配欲は目に見える形で表れていた。
「2人が握手するときはいつでも(強く握るせいで)指先が白くなっていた。2人はともに『ボスキャラ』だ」とレオン氏は語った。
「2人とも優位性を示したがっており、それ故に骨が砕けるほど力強い握手となった」
だが、着席したとたん、2人とも不安を隠しきれなかったとレオン氏は言う。トランプ大統領はゆがんだ笑みを浮かべて手をもみ、金委員長は床を見つめていた。
「トランプ氏はギャンブラーだ。親がわんぱくな子どもにするように北朝鮮を抑え込むことに賭けている」とレオン氏。これは金委員長とは対照的で、同委員長の場合は比較的失うものが少なく、米朝首脳会談の実施という大きな勝利をすでに手に入れている。
会談が行われたシンガポールの高級ホテルでカメラマンのシャッターの嵐に直面し、初の大きな国際舞台に登場した金委員長からは、畏怖(いふ)と驚嘆も伝わってきた。
「金氏はいくぶん、テーマパークにいる子どものように見えた。威圧的ではなく、高揚し、少し不安げに見えた」とピーズ氏は付け加えた。
(翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
[シンガポール 12日 ロイター]
