韓国、労働時間を短くする法改正で禁煙率が高まる...はホント?
勤労基準法改正法には、労働時間の上限を現行の68時間から52時間に短縮する内容と違反した際の罰則が盛り込まれており、厳格に適用される見込みだ。企業規模による段階的な適用で、従業員300人以上の事業所と公共機関は2018年7月1日から、最も小さい従業員5人から49人の事業所は21年7月1日から適用される。
労働時間は公式には週40時間で最長28時間の残業が認められているが、韓国の正社員は年俸制が一般的で、残業は年俸に含むとして個別の残業代を支給しないケースが多い。
これまでタイムカード等による勤怠管理はなされていないが、セキュリティカードのデータを見れば出退勤はもとより喫煙のための離席までを把握できる、というわけだ。
52時間制の導入で、労働時間に無頓着だった企業が、労働生産性を厳しくチェックするようになると言われている。そのため、喫煙のための離席時間が人事査定に影響するとも言われていて、禁煙するサラリーマンが増えるのではという予測が出されたのだ。
しかし、これもまた全労働者のなかから見れば微々たるもの。喫煙率の低下に繋がるかは不明だが、2020年までに男性喫煙率を29%とする数値目標を掲げている韓国保健福祉部としては、きっかけは何でもかまわないというところだろう。