アサドはトランプの「レッドライン」を越えた
トランプはすぐにでも、シリアから米軍を撤退させたいと考えているのかもしれない。だが前任者のオバマ同様、トランプもまた化学兵器使用という「レッドライン」を引いている。オバマが身をもって学んだことを、トランプもおそらく知っているのだろう。シリアで起こったことは、いずれシリア国内だけでは済まなくなると。
化学兵器使用の報道が正しければ、アサドはトランプを品定めした上で、時期や場所、相手に関係なく、何でも好きなことをしても許されると判断したことになる。そして米国防総省も、アサドを「けだもの」と呼び「大きな代償」を誓ったトランプの言葉を受けて、対抗措置を準備していることは間違いない。
アメリカは、言ったことは必ず実行する。その点にだけは、疑いが残るようなことがあってはならない。
(翻訳:森美歩)
This article originally appeared on Atlantic Council.
Frederic C. Hof is a nonresident senior fellow with the Atlantic Council's Rafik Hariri Center for the Middle East. Follow him on Twitter @FredericHof.