トランプの仕掛けた対中貿易戦争、日本にとっては「漁夫の利」か
2018年4月6日(金)17時16分
米国の通関統計によると、追加関税品目案にはテレビなどかなり一般的な製品も含まれているとはいえ、米国市場において中国勢の浸透度が低い製品を集めた印象だ。ただ調査会社パンジバは、米国の輸入量の40%超を中国製品が占めるサーモスタットのような品目があると指摘した。
さらにこうした追加関税は実際に中国企業にコスト負担を強いるかもしれないが、だからといって米企業に生産の大半が移る公算は乏しい。逆に米企業としては、中国製品の代わりを見つけられるとしても、より高い輸入代金の支払いを迫られるし、中国の報復措置の対象となる産業は苦境に立つだろう。
ホリーマン氏は、追加関税が対中貿易赤字構造を変えるための長期的戦略として実施されるとしても、中国の報復が多くの米輸出企業に被害を与える以上、問題の多い政策だとみている。
(Howard Schneider記者)
[ワシントン 4日 ロイター]
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