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貿易交渉米韓FTA再交渉が妥結 韓国の通貨安誘導阻止や自動車・製薬分野の譲歩
3月27日、米国政府は、韓国との自由貿易協定(KORUS)見直しについて、韓国政府による競争的通貨切り下げを阻止する付属文書を追加するほか、韓国が自動車や製薬分野で譲歩することで合意したと明らかにした。写真は米ドル紙幣と韓国ウォン紙幣。ソウルで2015年12月撮影(2018年 ロイター/Kim Hong-Ji)
米国政府は27日、韓国との自由貿易協定(KORUS)の再交渉が妥結したと発表した。韓国政府による競争的通貨切り下げを阻止する付属文書を追加するほか、韓国が自動車や製薬分野で譲歩することでも合意した。
米政府当局者らによると、見直し合意には、韓国政府が26日に説明した通り、韓国製ピックアップトラックに米国が課す関税の撤廃期限の20年延長や米安全基準を満たした米国製自動車の韓国による輸入上限の引き上げが含まれる。
付属文書は、韓国に為替介入の透明性向上を義務付け、競争的目的でのウォン安誘導の回避を約束させる内容となる。
為替に関する合意は、制裁措置の対象とはならず拘束力がない付属文書の扱いとなる。米財務省と韓国の企画財政省は引き続き詳細について交渉を行っている。
環太平洋連携協定(TPP)にも為替操作に関する拘束力のない同様の条項が盛り込まれたため、米議会では民主党を中心とする多くの議員が反対した。
韓国の企画財政省高官は、為替政策の透明性向上は、為替相場安定に向けた当局の介入規模を公表することを意味すると説明した上で、韓国はそろそろ為替介入の詳細公表を検討すべき時だとの見方を示した。
韓国中銀は、ウォンのドルに対する大幅な値動きを抑制するために為替相場でたびたび介入を行っているもようだが、介入規模は公表されていない。介入は過度の相場変動抑制という目的のためだけに実施していると韓国は説明しているが、輸出競争力を高めるために通貨価値を引き下げているとの批判も出ている。
米政府当局者らによると、韓国はまた、国内の製薬会社を優遇する公的健康保険制度の改定にも合意した。これにより、米製薬会社にとって公平な競争環境が整う。
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