最新記事

職場恋愛

「社内恋愛のガイドラインを作って!」 職場のトラブル回避に対応さまざま 

2018年2月28日(水)18時07分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

トラブルに巻き込まれると心身共に疲弊する contrastaddict-iStock.

<フィリピンでは安心して社内恋愛ができるようになる? かたやアメリカでは「#MeToo」の影響がこんなところに...>

一歩間違うとトラブルにもなりかねない「社内恋愛」。たとえ非が無くても立場の優劣で弱者がとばっちりを食らったり、はらわたが煮えくりかえる思いをさせられる不条理は世界中で起こっている。

先ごろフィリピン労働組合連合(ALU-TUCP)は、社内恋愛トラブルにまつわる画期的な提案をした。「社内恋愛は自由だが、労働者が不利益を被らないような規則は作るべき」と主張し、労働雇用省に社内恋愛についてのガイドライン策定を求めたのだ。

ALU-TUCPは、労働者が社内恋愛のもつれが原因で降格や解雇、異動、賃金カットなどの不利益を被るケースがあると指摘している。マニラタイムズによると、フィリピンには同一の勤務先で独身の従業員同士が恋愛関係になることを禁止する法律はないが、実際には職場恋愛のせいで不当な扱いを受ける労働者がいる。

ALU-TUCPの広報、アラン・タンジュサイは、意地の悪い雇用主が社内恋愛を悪用するのを防ぐために、ガイドラインが必要だと訴える。「もちろん国が社内恋愛に関与するべきではないが、国のガイドラインが会社規則に反映され、無法状態の改善が期待できる」と語った。

アメリカでは社内恋愛が急減

タンジュサイは、「愛に境界はない」「企業や雇用者は職場での恋愛を盛り上げる施策を立てるべき」と情熱的な発言が目立つが、フィリピン以外ではどうだろうか。

CBSは、アメリカの社内恋愛について興味深いデータを伝えている。人材大手のキャリアビルダーが実施した調査によると、社内恋愛は特にこの10年で減る傾向にあり、「同僚とデートしたことがある」人は昨年の41%から36%に減少した。

同僚と交際した経験がある人は、状況がややこしくなる恐れがあることを知っているのだ。フィラデルフィアを拠点にするジョー・マローン弁護士は、「(社内恋愛が)仕事を巻き込むなら、しっかりと考える必要がある」と話す。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

COP29、会期延長 途上国支援案で合意できず

ビジネス

米債務持続性、金融安定への最大リスク インフレ懸念

ビジネス

米国株式市場=続伸、堅調な経済指標受け ギャップが

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、米景気好調で ビットコイン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでいない」の証言...「不都合な真実」見てしまった軍人の運命
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 9
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 10
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 9
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 10
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中