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韓国ストレス過多の韓国人が逃げ込む「心の監獄」
外界との連絡手段を遮断することで癒しが得られる? BsWei-iStock.
<超競争社会のストレスから解放されたい韓国人に「独房」を提供する施設が人気>
長時間のハードワークによるストレスに苦しむ韓国のビジネスパーソンが、一週間4700ドル超も払って殺伐とした「独房」に閉じこもっている。何もない簡素さが重要だ。利用者は、この部屋でストレスから解放され、「心の平穏」を見出すという。
まるで独房のようなこの部屋は、職場での忙しい生活から解き放たれるための避難場所だ。カナダのCBCテレビの報道によると、人気の瞑想プログラムの1つ「プリズン・インサイド・ミー」は北東部の洪川にある。施設には同じ形の部屋が28あり、部屋には窓が1つと小さなテーブルしかない。ベッドはなく、床暖房が効いている床の上で寝る。
利用者はこの部屋に閉じ込もって瞑想するように言われる。独房と違い、内側からカギを解除する方法を教えられ、緊急事態を知らせる「パニックボタン」も設置されているのだが。
利用者は最初に携帯電話をスタッフに預ける。外界との連絡手段をすべて遮断することで解放感を得られると、利用者もスタッフも口を揃える。
「この部屋は監獄ではない。本当の監獄は外界にある」と、施設の職員の1人はCBCの取材に話している。
韓国は世界でも長時間労働が深刻な社会と言われている。OECD(経済協力開発機構)の加盟35カ国中、韓国の労働時間は年間2069時間でトップのメキシコに次ぐ長さだ(日本は8位の1713時間)。
もちろん長時間労働は弊害を伴う。アメリカ心理学会は、仕事でのストレスが重なると「バーンアウト(燃え尽き症候群)」を発症し、感情的な疲弊や、ネガティブな思考や態度に繋がる可能性がある。症状が長期間続けば鬱病に繋がることもある。
韓国は世界で最も自殺率が高い国の1つ。OECD加盟国中の自殺率はトップで、そのうち唯一自殺率が増加している国でもある。
監獄の利用者にとっては、この部屋の孤独と質素さが癒しとなる。
プログラムを最近利用したカン・スクウォンは「働き過ぎ、それがここに参加した主な理由だ」と、CBCの取材に語っている。「リフレッシュできたと思う。気持ちが軽い」
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