北朝鮮、平昌五輪を機に平和攻勢で狙う「外交の金メダル」
日本には悪夢か
五輪における南北間の融和ムードは米韓のみならず、日韓の関係も悪化させている。日本は、北朝鮮に圧力を強める米国主導の取り組みに同調している。
開会式で時折不愉快そうに見えた日本の安倍晋三首相は、米韓合同軍事演習は五輪後すぐに再開されるべきだと文大統領に伝え、韓国の反感を買った。
北朝鮮が平昌五輪に参加する道を開くため、韓国は毎年2─3月に行われている米国との合同軍事演習を五輪が終わるまで延期した。
韓国大統領府によると、安倍首相は米韓合同軍事演習を延期すべき時ではないと述べ、それに対し文大統領は、これは内政問題であり安倍首相が提起するのは適切ではないと返答したという。
日本はこの軍事演習に参加していないが、同国は北朝鮮のミサイルの射程圏内に位置しており、こうした脅威において米軍とその軍備に大いに依存している。
国際政治が専門である拓殖大学の川上高司教授は、日本にとってこれは悪夢のシナリオだと述べ、北朝鮮は米国、日本、韓国を巧みに仲たがいさせようとしているとの見方を示した。
また、ある日本の防衛省高官は、五輪における北朝鮮のほほ笑み外交は、弾道ミサイル・核開発が完成するまでの「単なる時間稼ぎの手段」である可能性を指摘した。
一方、ペンス副大統領は11日付の米紙ワシントン・ポストのインタビューで、北朝鮮との外交的な関与拡大で米韓が合意したと述べた。まず韓国が北朝鮮と対話した後、前提条件なしで米朝対話が行われる可能性があるとした。
「北朝鮮が非核化に向けた有意義な一歩とみなされる行動を取るまで圧力は低下しない」とした上で、「対話を望むのであれば、われわれは応じる」と副大統領は語った。