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関税トランプ、貿易相手国に「相互税」推進へ 日本も標的に?
2月12日、トランプ米大統領(写真)は、米国製品に関税を課している諸外国に対し、「相互税(reciprocal tax)」を推進する考えを示した。ワシントンで1日撮影(2018年 ロイター/Yuri Gripas)
トランプ米大統領は12日、米国製品に関税を課している諸外国に対し、「相互税(reciprocal tax)」を推進する考えを示した。ただ、当局者らは、課税の構造や対象となる製品について詳細を明らかにしなかった。
大統領はインフラ投資計画を発表するイベントで記者団に「人々が米国に来て好き勝手に金を盗み、米国人に膨大な関税や税金を課すことを認める一方で、相手国には何も課税しないという状況を続けるわけにはいかない」と強調した。
米国は「中国、日本、韓国などあまりにも多くの国に対して」多額の損を出しているとした上で「これらの国々は過去25年間好き勝手にしてきたため多少の困難を強いることになるが、われわれは政策を変更する」と表明した。
諸外国に対しは「相互税」を課すと説明。「一部はいわゆる同盟国だが、貿易においては同盟国ではない」とした。
ただ、米国の関税率を主要貿易相手国の水準まで引き上げることを意味するのかどうかは明言しなかった。政権当局者らの説明はまだない。
トランプ大統領は米オートバイメーカーのハーレーダビッドソンを不公正貿易の一例に挙げた。ハーレーは、タイ政府が米国製オートバイに60%の関税を課していることなどを理由に、タイ国内で工場を建設している。
米国はこれまで世界貿易機関(WTO)に対し、3.5%と比較的低い実行関税率を約束してきた。中国の9.9%、欧州連合(EU)の5.2%を下回る水準だ。一部の製品では格差はさらに広がっており、たとえば乗用車は米国の関税率が2.5%なのに対し、中国は25%、EUは10%となっている。
トランプ氏が、昨年の税制改革を巡る協議で議会共和党が採用を拒否した「国境調整税」を復活させる意向なのかどうかは不明。
トランプ大統領は昨年4月、フォックス・ビジネス・ニュースに対し、国境調整税の名称は好ましくないと指摘し、「相互税」と呼べば誰の怒りも買うことはないと述べていた。
トランプ氏は、この日のイベントに同席したロス商務長官に、相互税の案に賛成するかと質問。ロス氏は、「もちろん」と答えたうえで、米国は余りにも長い間、諸外国に対して通商上で譲歩してきたと指摘した。「一方的に多くを譲歩してきたのだから、当然取り戻す必要がある」との考えを示した。
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