「コーヒーには、発がん性のある化学物質が含まれています」という表示が義務づけ?
消費者への注意喚起を求める訴訟が起こされた
2010年には、カリフォルニア州のロサンゼルス郡上級裁判所において、非営利団体「CERT」が、スターバックスやセブンイレブンなど、飲食チェーンや小売チェーンを相手取り、コーヒーにアクリルアミドが含まれていることを消費者に注意喚起し、コーヒー豆に含まれるアクリルアミドを安全なレベルまで軽減させるよう求める訴訟を起こした。
「プロポジション65」と呼ばれるカリフォルニア州法では「事業者は、健康を害する物質について"明確で合理的な注意喚起"を消費者に行わなければならない」と定めており、原告側は「被告がこの法的義務の履行を怠った」と主張している。
被告のうち、セブンイレブンなど、少なくとも13社がすでに和解し、罰金の支払に加え、コーヒーに含まれるアクリルアミドについての消費者への注意喚起に応じており、2018年2月には、残りの事業者とも和解交渉が行われるという。すべての被告が和解に応じない場合でも、2018年内には、判決が下る見通しだ。
カフェやファストフードチェーン、コンビニエンスストアなど、カリフォルニア州のいたるところで、コーヒーに関する注意喚起を見かけるようになるのもそう遠い未来の話ではなさそうだが、この動きが米国の他の地域にどのように影響していくのだろうか、その動向にも注目したい。