歴史的急騰が続くビットコイン 仕掛人は意外にも日本の個人投資家
シカゴ・オプション取引所(CBOE)は日本時間11日に、ビットコインの先物取引を開始した。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)も月内にビットコインの先物を上場する予定だ。先物取引の開始で、ヘッジファンドなどは空売りの手段を得ることになる。
金融庁の関係者は「急激に上昇したかと思えば急落があったり、値動きが激しく価格を注視している。仮想通貨取引所には顧客に対してビットコインの値動きが荒く、思わぬ損失を被るリスクがあることなど情報提供を徹底するよう求めている」と話す。
チャート的には、1970年代後半の金価格の急上昇に似てきた。欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は9月、「ビットコインはチューリップのようなものだ」と言及。17世紀にオランダで発生したチューリップ球根バブルを引き合いに出している。
ビットコインの「適正価格」は、まだ誰にもわからない。今の相場がバブルかどうかは後になってみないと確かめられないだろう。ただ、これほど短期間で急騰した例も歴史的に珍しい。将来性はさておき、個人を含め市場参加者は、急落リスクと日々向き合うことになりそうだ。
(長田善行 佐野日出之 取材協力:和田崇彦 編集:伊賀大記)
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