2017年は中流でもビットコインを買える最後の年になる!?
米モバイル決済サービスのスクエアは11月、同社のアプリ「スクエア・キャッシュ」のベータ版として、一部ユーザーがビットコインを購入できるようにした。米決済サービス大手のペイパルがもうすぐ決済手段にビットコインを追加するという噂だ。
これら消費者向けサービスに導入されるようになれば、ビットコインはさらに身近な決済手段となり、使い勝手もよくなる。ただし2018年のビットコイン市場の成長を促す本当の原動力は、今ビットコインの先物取引や上場投資信託(ETF)に流れ込んでいる数十億ドルという投資マネーだ。
アメリカの2つの先物取引所は、今年中に、ビットコイン取引を開始する。米シカゴ・オプション取引所(CBOE)は12月10日から、CMEグループは12月18日からの予定だ。どちらがビットコイン先物取引の最大シェアを獲得するかで鎬を削ることになるだろう。しかも準備を進めるのはこの2社だけではない。ナスダック(米店頭市場)も2018年前半にビットコインの先物を上場する方針だ。
ビットコインの先物は巨額の取引
コインベースのような仮想通貨取引所のおかげでビットコインの売買はかなり楽になったが、実際には、現物の取引には多くの規制がついて回る。だが先物取引が始まれば、実際に現物を買ったり注意深く保管したりしなくても、機関投資家(要はヘッジファンド)がビットコイン市場に数十億の資金を投入できるようになる。
先物取引だけではない。ProShare、VanEck、ウィンクルボス兄弟のジェミニなどは皆、ビットコインのETFの販売を始めようと手ぐすねを引いている。3社は2017年、再三ビットコインのETFの認可申請を行ったが、投資家保護が不十分として米証券取引委員会(SEC)に拒否された。だが今後先物取引が開始されれば、SECもビットコインのETFを認可せざるを得なくなると、投資専門家は予想する。今の流れでいけば、ビットコインのETFは2018年前半にも実現可能だ。
ビットコインは発行数に上限がある
ビットコインの先物取引とETF取引が始まれば、従来はビットコインに否定的だった人々も、ビットコインは本物の価値があるデジタル通貨だと認めざるを得なくなるだろう。そして2018年も、ビットコインの価格が上昇するのは間違いない。この値上がりはバブルだと言う世界の中央銀行や主流メディアの意見が正しかったのかどうか、そのときにわかるだろう。