「こんまり式」はもう古い!? スウェーデン式の断捨離「死のお片付け」とは?
米雑誌「ピープル」とのインタビューでマグネソン氏は、「死のお片付け」を経ても捨てずにとっておいた物が詰まった箱の存在について語っている。手紙や写真など個人的な思い出の品で、つまり自分には意味のあるものだが、いくら家族と言えど自分以外の人には不要な物だ。自分にもしものことがあったら、家族はこの箱に何が入っているかを吟味することなく捨てていいことになっていると言う。
ヒュッゲに似た考え方
デイリーメールによると、この本はマグネソン氏がこれまで両親や夫など近しい家族を亡くした時の経験をもとに書いたものだ。「大切な人たちに負担を残したくない」という思いが出発点らしいが、自分の死に向けた準備と捉えると、日本語の「終活」に少し似ているようにも思える。ただし、終活が死に向かった身辺整理であるのに対し、「死のお片付け」は、「死」を意識はしているものの、より快適に生きることを目指したもののようだ。米雑誌「アメリカン・ハンディマン」が「ヒュッゲに似た考え方」と書いているのもそのためだろう。
デイリーメールは、死がまだまだ先だと思える若い人を含め、「死のお片付け」はあらゆる年齢層が取り入れるべき考え方だというマグネソン氏の言葉を紹介している。「『死のお片付け』を40歳から始める必要はないけど、(たとえ40歳でも)つい物を集めてしまう癖を考え直す必要はあるし、整理整頓を始める必要はある」。
ピープル誌とのインタビューでは、「死のお片付け」を始める年齢として65歳くらい、と話しているが、早すぎることは決してない、とも述べている。現在80代というマグネソン氏は、同サイトに掲載されたビデオの中で、これまでずっと「死のお片付け」をしてきたと言い、「いつ死ぬかなんて分からないから、死のお片付けはずっと続きます」と語っている。