人はロボットともセックスしたい──報告書
報告書の著者は、数多くの映画や本を通じて、人とロボットのセックスを描く文化的な枠組みはすでに存在している、と指摘する。例えばスティーブン・スピルバーグ監督が手がけた2001年のSF映画『A.I.』には、セックスロボットのジゴロ・ジョーとジゴロ・ジェーンが登場した。
だが報告書によれば、人とロボットのセックスという発想が生まれたのは、映画ができるより遥か昔、古代ギリシャ神話にピグマリオンが登場した時代まで遡る。神話のなかで、彫刻家のピグマリオンは、象牙から女性の人形を彫り、その人形と眠るために特別なベッドをこしらえた。彼は自分が彫った人形と恋に落ち、最後は愛の女神アフロディテが人形を本物の女性にした。
性だけではない関係も
一部の人はピグマリオンと同様、セックス以上に、人以外のパートナーと関係を築くことに関心をもっている。彼らはロボットとデートをしたり、恋愛をしたり、恐らく愛を育むことにさえ興味がある。2016年に1002人を対象に行ったある調査では、4人に1人が人型ロボットとデートしてもよいと考えていた(デート代も自分が払うつもりだろう)。
ロボットと日常的にセックスするには、お金がかかる。セックスロボットの現行モデルの価格帯は、5000~15000ドルほど。セックスロボットメーカーの「アンドロイド・ラブ・ドール」社は、購入者がセックスロボットをカスタマイズできるサービスを提供している(髪や目の色、胸の大きさ、ボディの形など変えられる)。同社のロボットは、胴体や手足の位置を50余りのパターンから思い通りに変えられるのが自慢だ。だが将来的には、わざわざ人が調整しなくても、ロボット自身がずれてくれるようになるのだろう。
(翻訳:河原里香)