神戸製鋼所、不正発覚後も隠蔽が続く 数社からコスト負担請求も
新たな不正事案も
新たなに確認したのは、鉄骨・橋梁・輸送機器分野以外の厚板加工品。出荷先は1社で、出荷量は3793トン(2015年11月から17年9月出荷)。厚板測定の一部未実施、厚板測定データのねつ造が行われていた。これについては、厚板の原板の工場出荷の段階で厚さが保証されており、安全性に問題はないとしている。
また、日本工業規格(JIS)のJISマークを表示しているものについて、19日から、JIS認証機関である日本品質保証機構(JQA)の審査を受けたことを明らかにした。コベルコマテリアル鋼管(KMCT社)の秦野工場で、JIS規格を満たしている引張強度や結晶粒度の検査証明書のデータの書き換えを行っていた。これは、検査結果をJIS規格よりも厳しい社内規格を満たすために書き換えていた。
また、自主点検期間より前の出荷製品についても、JIS規格を満たさないものがあるとの指摘を受けており、現在、内容を確認しているという。
これまでは法令違反はないとしていたが、JIS規格に反していると、法令違反となる。
さらに新しい事案が出てくる可能性について、梅原副社長は「全くありませんとは言い切れない。点検を進める中であり得るかなと思っている」と述べた。
進退を問われた梅原副社長は「安全性の検証、原因究明・対策きちんとやるのが責任」と述べた。
(清水律子 志田義寧)