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経済制裁トランプ大統領「北朝鮮制裁への追加制裁、非常に小さい一歩」
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9月12日、トランプ米大統領は、国連安全保障理事会で11日に採択された北朝鮮への追加制裁決議は「非常に小さい一歩」で、北朝鮮の核開発への対応として想定される行動に比べたら何でもないとの見方を示した。写真は北朝鮮国旗。2014年10月撮影(2017年 ロイター/Denis Balibouse)
トランプ米大統領は12日、国連安全保障理事会で11日に採択された北朝鮮への追加制裁決議は「非常に小さい一歩」で、北朝鮮の核開発への対応として想定される行動に比べたら何でもないとの見方を示した。
6回目の核実験を強行した北朝鮮に対し、国連安保理は全会一致で制裁決議を採択。北朝鮮による繊維輸出の禁止や北朝鮮への原油輸出制限などを盛り込んだ。
米国は当初、北朝鮮への原油・石油製品の全面禁輸を含むより厳しい決議案をまとめていたが、中国とロシアの支持を得るため原案よりも内容を緩めた。
トランプ氏はマレーシアのナジブ首相との会談の冒頭で記者団に対し、「またもや非常に小さい一歩で、大したものではない」とコメント。
「多少なりとも影響があるかどうかは分からないが、15対ゼロで採択されたことは確かに良かった。しかし、これらの制裁は最終的に起きなければならないことに比べれば何でもないことだ」とした。
一方、ムニューシン米財務長官は、中国が北朝鮮に対する追加制裁措置に従わない場合、中国による米金融システムへのアクセスを禁止するなど新たな金融制裁措置を導入する構えを示した。
別の米政権高官はロイターに対し、これまでに採択された北朝鮮制裁決議を完全に実施する用意があることを示す時間を中国に与えるため、同国の銀行や企業に対する「2次的制裁」を当面見送る方針であることを明らかにした。
サンダース大統領報道官は、中国の銀行を米金融システムから締め出すなどの新たな措置をトランプ大統領が検討しているかとの質問に、「全ての選択肢を検討している。大統領は、全ての関係国に取り組みを強化して欲しいと述べてきた」と語った。
トランプ氏は11月に予定しているアジア歴訪に合わせ、中国を訪問する公算が大きい。ティラーソン国務長官は同日、訪米中の中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)と会談。トランプ氏の訪中の詳細について協議する見込み。
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